外壁塗り替えの処方箋
外壁がサイディングボード・コンクリート・モルタル等の場合
微弾性を持ったフィーラー(下塗材)を塗った上に、上塗りをかける方法が一般的です。
微弾性フィーラーは、その名前のとおり弾性を持っているため、下地素材のヒビに追従するため、塗膜のひび割れを防ぎ、下地素材への防水効果があります。
また、厚く塗れば旧塗膜からの模様変更が可能ですし、薄く塗れば下地の模様を生かした塗替えが可能です。
そのあたりは、下地のひび割れ等劣化具合との相談になります。
外壁がカラートタンの場合
錆が出ている場合は、先ずその錆を落とします。
次に錆止め塗装をし、その上に上塗をかけます。
以下に素材別の劣化症状を写真と共にご紹介します。
セメント・窯業系サイディング・軽量気泡コンクリート(ALC)パネル・鉄筋コンクリート・モルタル仕上げなどの外壁の住宅の場合
- ツヤが無くなってきた
- 色が白っぽく変わってくる(徐々になるので分かりにくい)
- 手でこすると白い粉がつく
- 壁面に錆びの流れた跡がつく
- 北側の壁面にコケがついてくる
上記のような症状がでたら塗膜の寿命の目安です。
塗膜の保護機能が失われたり、塗膜が生きていてもヒビが入ったりして、雨水が侵み込むようになると、内部のシミ・カビの原因となり、下地やクタイ躯体(骨組)や鉄筋を腐らせたり錆びさせたりします。
塗膜がチョーキングをおこしており、手で触ると、白い粉がついてくる状態です。
壁面に錆の流れた跡がついています。
壁面に苔が付着している状態です。
サイディングボードのひび割れです。
手で触った跡がついたり、粉の流れた跡がついたりしています。
カラーベスト・新生瓦(コロニアル)・薄型瓦・スレート系屋根の住宅の場合
- 屋根の色が当初より白っぽく(ウス淡く)なった
- 北斜面にコケが生える
上記の順序で劣化します。
塗膜が劣化すると素材は吸水性があるのでコケが生えやすくなります。
7~8年ごとに塗り替えるのがベターです。
劣化が進むと雨漏りの原因となり、塗り替えてもあまりキレイに仕上がりません。
経年劣化で、色が若干白っぽくなり始めている状態です。
カラートタン・外階段・手摺など鉄部
錆びが出てきたら腐蝕(ふしょく)の進行が早いです。
特にトタンは薄いので錆びてから穴が開くまで早いです。
穴が開くと雨漏りがして壁や天井や躯体(くたい)骨組を腐蝕させます。
張り替えが必要となります。
カラートタンのチョーキングが始まっています。
鉄製の手摺に錆が発生しています。
波トタンに錆が発生しています。
かなり錆が進行した状態です。
以上、参考になりましたでしょうか!?最後に、塗替えのメリットをご紹介します。
塗り替えのメリット
メリット1建物を保護する機能の向上
塗膜には、建物を紫外線、雨水、熱などから守る役目がありますが、塗替えによりその機能が向上し、建物を長持ちさせることができます。
メリット2美観の回復
塗り替えにより、新築時の美しさをよみがえらせることができます。
メリット3新しいデザイン・新しい機能の付与
バラエティー豊かな仕上がりパターンがあるので、豪華な仕上げ、上品な仕上げ、落ち着いた仕上げ、個性的な仕上げと、イメージに合わせた壁にすることができます。
また、カビや汚れから家を守る材料や、調湿などの特殊な機能を持つ材料を使うことで、快適さをより向上させることもできます。
これらをご参考に、是非一度お住まいの塗替えをお考えになられてはいかがですか?
ペイントドクターに多く寄せられるお問い合わせ
- どの部位にはどんな塗料を塗ったら良いのか。
- 塗装工事の見積もりをしてほしい。
- 庭の外塀だけでも塗ってもらえるのか。
- 塗り替え工事を検討しているが、どのような塗料を用いたら良いのかわからない。
- 家の塗り替えを考えているが、屋根もいっしょに塗り替えた方が良いのか。
- 自分で塗装したいので、材料の選定や材料代の見積もりをしてほしい。
- 塗り替えの時期の判断がつかない。